所在地:埼玉県 用 途:私設ポケットパーク 構 造: 規 模:延 約120㎡(公園の面積) 施 工:株式会社 山崎工務店 竣 工:平成27年3月

 郊外の住宅街を歩いていると、それぞれの街区を彩る緑は多いが、立ち寄れる公園が少ないような気がする。敷地は、そんな郊外の住宅街の一角。入居型の精神障害福祉施設とその事務室の間の空き地利用である。当初は、カーポートの屋根のようなものをかけて、雨天時の運動場を作るような相談だったが、残りの建ぺい率が少なかったことと、上記のような場所柄、芝生やハーブを植えたポケットパークを作ることを提案した。 ベンチと背もたれを兼ねたパーゴラは、当初、燻製されたエンジニアリングウッドのログ造りとする予定だったが、コストを考慮して、アルミ製のパーゴラと併用にした。中央部分のみオリジナルのログ造りとし、中にはピザ窯を配置した。何種類かのハーブを植え、これらもピザ窯で作るパンに練りこむ具材にもなる。施設は、入居者の散策に利用されている。また、通学途中の小学生たちが、登校時は時計を見て時間を確認し、帰りはひとときの寄り道に使われていると聞いている。また、ベンチ下に配置された足元灯が住宅街の夜を暖かく照らすように計画している。 緑化については埼玉県の補助金を受けて実施し、事業者の負担を軽減するように努めた。